僕の恋人
ボクは思わず雄たけびを上げていた。


陽性だ。


美咲に子供ができた!


ボクの子だ!!


これほどまでの幸せを感じたことは、生きて来て今まで経験したことがない。


志望校に合格した時の喜びも、念願の会社に就職できた時の喜びも、ここまで大きなものではなかった。


今がまさにボクの人生で一番輝いている瞬間だった。


「ちゃんと、病院で見てもらわなきゃね」


美咲が静かな声でそう言うので、ボクはようやく落ち着いて来た。


「大丈夫か? 体は辛くない?」


美咲に寄り添い、そう問いかける。


今までもそうだったように、これからもボクは美咲に寄り添い続けるだろう。


子供ができたことで、その目標が明確になった気がする。


「大丈夫だよ。でも……」


美咲はそう言い、視線を伏せた。
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