僕の恋人
狂う愛
美咲のムクミが気になりだした頃から、ボクは仕事を休みがちになっていた。


美咲のそばにいてやりたい。


塩分を考えた食事を作り、マッサージをしてあげることがボクの仕事になっていた。


美咲はそんなボクに感謝しながらも、不安そうな顔をしていた。


「仕事は大丈夫なの?」


「平気だよ。有給をとってるからね」


本当は有給なんてとっくの前に消化してしまったのだけれど、そう言ってごまかした。


美咲の体を膨らみは日を追うごとに増して行った。


今ではパンパンにガスを入れられた風船のようになっている。


美咲は少し話すだけでも大変そうだ。


ボクはそんな美咲の体を懸命にマッサージした。


ムクミが取れて、元気な赤ちゃんが産まれてきますようにと、願掛けをしながら。
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