僕の恋人
不意に後ろからそう声をかけられて振り返ると、2組の担任の横田先生が立っていた。


背が高く、スタイルのいい女性の横田先生は男子生徒から絶大な人気を誇っている。


「美咲がいなくて……」


「美咲って、伊丹美咲さん?」


「そうです」


あたしが頷くと、横田先生は深刻な表情に切り替わった。


「わかった。1組は公園へ行ってたわよね? 先生が探してみるから、坂手さんは教室へ戻ってなさい」


横田先生にそう言われ、あたしは頷いたのだった。
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