僕の恋人
千夏が呟くようにそう言った。


「誰でもいいんじゃない。美咲1人を狙ってたんだよ」


千夏が、こんどはみんなへ向けて言った。


「それって、美咲の事が好きだったってことか?」


大成が聞く。


千夏は頷いた。


「美咲の事が好きだった。だけど告白をしたりとかできなくて、その気持ちが歪んでいったってことか……」


京太が考えるように指で顎に触れている。


ストーカーという言葉が浮かんできて、背筋に寒気を覚えた。


でも、その考え方の方がずっと現実的だった。
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