僕の恋人
☆☆☆

ボクが半ば強引に仕事を辞めてからは、美咲の口数が少なくなってきていた。


自分が流産したこととボクの退職がほぼ重なってしまった事が原因なんだろう。


いつもうつむき加減になってしまった美咲を見ていると、胸が痛んだ。


美咲が落ち込んでいる原因の1つは自分にあるんだ。


こうして寄り添っていてあげても、それだけじゃ払拭されることのない傷だ。


「なぁ美咲、たまには外へ出ないか?」


いつものように映画を見終えた後、ボクは美咲にそう提案した。


「外へ?」


「あぁ。いつも家の中にいたんじゃ心が疲弊してしまうよ」


「でも……」
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