僕の恋人
「なに?」


そう聞くと「大好き」ボクにだけ聞こえるように、美咲はそう言ったんだ。


それだけ告げると、美咲はすぐにボクから身を離して逃げるように帰って行ってしまった。


ボクはそんな美咲の背中を放心状態で見送っていた。


今の出来事が本当なのかどうか、わからずに立ち尽くしていたんだ。


「相原、どうかしたのか?」


同僚にそう声をかけられて、ボクはようやく我に返った。


「いや、なんでもない」


そう返事をしながらも、美咲からの告白に胸が躍っていたのだった。
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