僕の恋人
先生がニヤリと笑った。


こちらへ近づいてくる。


逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ!


やっと動いた。


足が前に出る。


次も出る。


前に前に前に。


自分を多い尽くすような影が見えた。


すぐ後ろに迫っている。


あたしの体が抱えあげられる。


恐怖で悲鳴は消え去った。


先生の腕から逃れるために必死で抵抗を繰り返す。


だけどダメだった。


なにもできなかった。


先生は美咲の死体をまたぐとあたしを担いで部屋へと戻って行ったのだった。
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