夜空の星は月とともに瞬く
などと汚い字で書いてある。
机には、コンパスで開けられた穴や鉛筆で塗りつぶされた黒。消しカスが散らばっていた。
椅子にはテープでネジやら釘やら画鋲が上に尖っている方を向けて貼ってあった。
地味すぎる嫌がらせにため息をつきながら椅子の上のものを床に落として座る。
何でやってもいないことを批判されなきゃいけないんだろう。
私の居場所を奪われなきゃいけないんだろう。
教室に入ってきた先生は、黒板に書いてあることを見て少しびっくりしたような顔になった。
「誰だ。こんなことしたの。今すぐ消せ!後で浦河はちょっとこい。」
先生の指示で数人の男子たちが黒板を消す。