夜空の星は月とともに瞬く


私はもう、あなた達に何をされても悲しいと感じないよ。




だって、奏真に蹴られたときが1番痛かったもの。




心も。体も。




黒板を消し終わると、先生が連絡をみんなに伝え、私を呼んで廊下へ出た。





「生活指導室でもいいか?」

『あ、はい。』





他の生徒達に聞かれることを気遣って、わざわざ防音完備の生活指導室に連れてきてくれた先生。





「俺は、教員の立場から言うと、何があったかみんなに聞かなければならない。でも、今聞かなければいけないのは浦河。お前の話だ。」




『なんで先生は私の話を先に?』



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