夜空の星は月とともに瞬く
「過去形…」
「ある日突然、しばらく来なかった理帆がいきなり来て、喧嘩を教えてくれって…おかしいと思ったんだよ。理帆には守ってくれる人がいるはずなのにって言ったんだ。そしたらさ、あいつ、《そーさんごめん。私、しばらく来ないや。忙しくなりそうだし。》っていってずっと来なくなった。連絡なんて知らねぇし、様子がおかしかったからとりあえず倉庫に来ればなにかわかると思った。なのにこのザマだ。俺は自分が情ねぇよ。」
「でも、あいつは裏切り者ですから一郎さんの情けでまた入れるなんてことできません。」
「あいつは本当にイジメをしてたのか?」
「証拠があるんですから。」
ふと下がうるさくなってきていることに気がついた。
「来たかな。」
全員でしたに降りると、黒いパーカーをかぶったジーンズ姿の人がいる。