夜空の星は月とともに瞬く
ジーンズにはところどころに血のようなものがついている。
「理帆…か…?」
宗一郎が心配そうに話しかける。
『そうね。あなたの知っている理帆ではないかもしれないけど。』
電話で聞いた冷たいあの声が返ってくる。
「その血はどうしたんだよ。」
『血?ああ。私のじゃないから心配しないでいいわ。』
「お前のじゃない?どういう事だよ。」
『あら。どうでもいいじゃない?』
フードをかぶったまま、顔をこっちに向けずに話してくる。