夜空の星は月とともに瞬く

『違わない。だっていつもはどっちの言い分も聞いてくれる奏真が、円香の意見しか聞いてなかった。恋ってそういうものなんだよ。心の隅で、私がいなくなればって考えちゃったんだよ。』



「そんなこと…」



『じゃあ何？円香に騙されてたって言いたいの？』



「違う！俺は…俺はお前のことを少しだけ、少しだけ邪魔だと思ったんだよ！」



『チャンスとでも思った？』



「あの時だけだ！！俺は…もうそんな事しねぇ。円香の本性も知って好きなんていう気持ちなんて微塵も残ってねぇ。」



『私にした仕打ちを忘れたわけ？』



「俺は…何も…」



『下駄箱に手紙が入っていた。廊下でばったり会ったときに裏切り者と呼ばれた。その他にもあるけど、いちいち説明したほうがいいかしら？』



「ッ！！」



『終わりにしましょう。もう。すべてを終わらせるために、あなたが私を殺すの。』