夜空の星は月とともに瞬く
人見知りの喋らなかった男が喋った…
「マジで言ってんのかよ!零!」
「…マジだ。」
「じゃあ、これで決定っつうことで――」
満足そうな顔をして話を終わらせようとする徹平。
『…良くないわよ。私はいいって言ってない。』
「いいじゃねぇかよ!終わらせろよー!」
口を尖らせて言う徹平。
『嫌だ。もう嫌な思いはしたくないもの。あと、その顔可愛いとか思ってるんだったらその概念直した方がいいと思うよ。』
「うるっせぇよ!じゃあなんだ?あ、もしかして、良くある、【俺がお前を守るぴーや】的なこと言って欲しかった系?」
『…そんなわけないでしょ。』
「あ、じゃあ、【お前に拒否権など存在しないぜ】的な人間と認めてくれないような感じのセリフがよかった系?」
『あなた完璧にふざけ始めてるでしょ。』
「最初っからそうですぅ」
ニヤリと意地悪に笑っている徹平。
『話しにならないから帰るわ。』
「病室にな。」
『いちいちうるっさいわねぇ。いい加減にしてくんない?』
「そうやって怒るところも、かわいいじゃねぇかよ。」
『っ!じゃあね!』
徹平にかわいいと言われたせいか、顔を真っ赤にして早歩きで自分の病室にむかう理帆。
「…俺らだったらお前を助けてやれるんだよ。」
理帆のためを思う4人の男の気持ちは伝わらなかった。