死にたがりのブルー




他力本願、そう願った瞬間、意外と神様っているもんだと思った。





「希帆」



「へ…」




「ごめん、待った?」




程よく低い、繊細な柔らかい声。




「は、早川、くん」




「おはよ」




振り返ればふわりと優しく微笑む早川くんの姿。




ズボンのポケットに手を突っ込んだまま、私たちに歩み寄ってくる長い足。




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