死にたがりのブルー



ああああああ有り得ない。



早川くん、頭でも打ったのかな?




それとも私がまだ夢の中……って、それだ。絶対そう。




「だって早川くんがこんな時間にこんなところにいるはずがない!」





「なに、いきなり」




「だって本来なら早川くんは朝練に出てるはずだもん!」





ぐるぐるぐるぐる、考えてやっと出た答え。





「なので、これは夢です!」




陸上部のエース、早川千夏。



1年の中で一番大事な夏の大会を控える大事な時期に朝練をすっぽかすなんてこと、真面目で陸上馬鹿だと評判の早川くんに限ってあるわけない。




どうだ!と得意げに見上げた私は、次の瞬間耳を疑った。




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