死にたがりのブルー




タイミングよく丁度食べ終わっていたお弁当箱を片付けると、そのまま廊下へ連れ出される。



何も知らないクラスメイトたちのどよめきを背中に感じながら、繋がれた手を見て上がる黄色い悲鳴を受けながら、あぁ、終わったなと肩を落とす。




「ねぇ早川くん。」



「ん?」



「実は私、あんまり目立つの好きじゃない、です」



「うん?どうしたの、いきなり」




キョトンとした顔すら、綺麗だと思う。



2人で腰を下ろしたのは、昨日と同じ屋上。




ガチャガチャとドアノブを捻ってたどり着いたそこは、床に腰を下ろすとやっぱり静かで少し落ち着く。




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