死にたがりのブルー




膝の故障"くらい"じゃ、なんていう人が、そう簡単に飽きてしまうものなんだろうか。




私は今までそこまで打ち込める趣味や部活動なんてなかったからよく分からないけれど、そんなものなのかなぁ。





「希ー帆」




「わっ!」




「今は俺のことより、希帆の話してよ」





ふいに腰に回された長い腕。



引き寄せられて、朝みたいに早川くん胸にすっぽりと収まってしまう。




「ちょ、早川くん…!」




後から抱きすくめられるような体制に、心臓がバクバクと高鳴る。不可抗力だ。




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