死にたがりのブルー

び、びっくりした…！



手の中で小刻みに震えるスマホを床に落としそうになりながら、何とか通話ボタンを押すと、鼓膜を叩くのは聞き慣れた声。




『希帆、今日暇？』




「うん、暇してるよー」




『じゃあ買い物付き合ってくれない？色々聞きたいこともあるしさぁ』



スマホ片手にニヤニヤしている舞の顔が容易に想像出来てしまって、思わず苦笑いをこぼした。




『西駅の改札に13時でどう？』



「うん、わかった」




『じゃあまた後でね！』





時刻はまだ10時過ぎ。


まだ少しダラダラしてても余裕があるくらいの時間だ。




にしてもこの数日間、色んなことがあった割には舞とゆっくり話す時間もなくて。



きっと舞のことだから、早川くんとのことが気になってしょうがないんだろう。



みんなの前であんな大胆に連れ出されれば、もう今更隠すにも隠せないし、諦めてちゃんと話さなきゃね。