死にたがりのブルー
気付けば予鈴はとっくの昔に鳴っていて、グラウンドからは体育の授業中であろうどこかのクラスの生徒達の笑い声が聞こえてくる。
あーぁ、初めて授業サボっちゃった。
でもなんかもう、どうでもいいな。
止まらない涙を拭うことはもう諦めて、とりあえず鼻水だけでもどうにかしようとスカートのポケットに忍ばせてあったポケットティッシュを取り出そうとした時。
「じゃあ、一緒に死ぬ?」
「っ、!?」
突然背後から聞こえた声に、勢いよく振り返る。
「俺も丁度死にに来たんだよね」
艶ある黒髪が、まだ雨の匂いをまとった風に揺れて。
形のいい唇から紡がれる物騒な言葉に瞬きさえ忘れてしまうほど、そこに立っている人物は意外な人で。