死にたがりのブルー




でも、そんな早川くんがどうしてここに?




しかも今、「死にに来たんだよね」とか何とか言ってたような。




「……死なないの?」




「え」




「だって今、死にたいって言ってたよね」




クラスさえ違う私たち。もちろん今日まで挨拶すら交わしたことなかった。




しかも私は有名人の早川くんを知っているけど、早川くんはきっと平凡を絵に書いたような私の名前すら知らないようなそんな状況の中、どうして今こんな物騒な話をしているんだろう。




「ほら、死ぬの初めてでしょ?俺も心細いし、一緒にどうかと思ったんだけど」



そりゃそう。そりゃあそうですよ。



普通に考えて死ぬの2回目なんて人、いないって。




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