副社長のイジワルな溺愛
ゆっくりと腕が解かれ、長身から魅惑的な瞳で見つめられると、鼓動が大きく跳ねる。
「でも、なるべく早くしてほしい」
前触れなく軽くキスをされて、私は目を見開いた。
「副社長、ここでそういうことは」
彼は、うろたえる私にいたずらをするようなキスをした。
「君が俺を焦らすからいけないんだ。キスくらい許せ」
「っ!?」
啄むようにキスを落とされて、次第に身体が熱を持つ。
まだ心のどこかに残っている終わったばかりの恋を上書きするように、愛しそうな彼のまなざしと、キスの感触が残された。
「早く、好きになれ」
耳元で呟かれてすぐに私の頬は火照り、鼓動が加速した。