深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
3.消えゆく希望と抗う者達
『みよ……澪夜…』
透き通るような女の人の声。
その声が私の意識をだんだんとハッキリさせていく。
ん……これは……また、夢…?
いつの間にか眠っていたのか…目を開くと
今私の前に広がっているのは
《闇》そのものだった。
どこを見渡しても何も見えないような
黒しかない世界…。
怖がるようなこの景色だけど
私は何故か恐怖を抱かなかった。
なんでだろう……
なんか、懐かしいような…
そんな感じだ。
『澪夜…ごめんなさい、ね…』
「うわっ!?」
真っ暗な闇の中、女の人の声が
再び響き、驚いて反応してしまった。
澪夜…って、私の名前をこの人は
知ってるの?
「だ、だれ……?」
こんなふうに姿の見えないなにかに
声をかけるなんて普通は出来ないだろうな。
でも私の中に怖いという気持ちは一切
無かった。
この人は私になにかを伝えようとしてる…?
『あの子が…媛乃がまた過ちを犯した。
依子(よりこ)さんが止めてるのに
もう歯止めが効かなくなってるの…!」