深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~


今まで恢斗は私達が


どんな事を言っても
どんなに取り乱しても
冷静に対処してくれていて…


私達は幾度なく恢斗の力に
助けられてきた。


なんでそんなしっかりして
居られるのだろうと尊敬もした。


だからこそ
こんなに眼鏡が落ちてしまいそうな程
勢いよく叫ぶ恢斗の姿に驚いた。


こんなに拳を震わせて真っ赤な顔をしている
恢斗の眼鏡の奥の瞳には
なにが映っているのだろう……


恢斗の言葉にその場が水を打ったように
静まる。


「……私の一言のせいで2人の同級生が
死んで……それで今日、また1人……
私のせいで!!」


口を挟む余裕なんてなくて私達は
ただ恢斗の思いを聞いているだけだった。


普段なにを考えているのかわからなかった
恢斗は今


私達にずっと言わなかった
自分の弱音を、思いをぶつけていた。
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