深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
「申し訳ないです……本当に…
だから…せめて呪いを解いて…
3人の犠牲を無駄にしないように……
だから私は…!」
呪いを、解きたかった。……
そんな恢斗の思いが痛い程にこの胸に
伝わる。
私達は恢斗に頼りすぎていたのかもしれない
恢斗はいつも冷静なんかじゃなかった。
ただ弱さを見せまいと
強気で自分の殻に閉じこもっていただけだったんだ。
「……ごめんね…恢斗……」
八つ当たりで恢斗に怒りや悲しみを
ぶつけた私はなんて情けないんだろう…
恢斗は誰にも言えず閉じ込めてきたのに。
「私、自分のことしか考えてなかった…
小林君に松林君……それに柚姫の為にも
もう泣かないで前を向かなきゃ、ね…」
まだ残っている涙を瞬きで落として
恢斗に笑いかけた。
3人の為にも、呪いを解く……!
「…ふ……当たり、前ですよ…」
落ち着きを取り戻したのか恢斗が
いつものようにそういってくれたのが
嬉しかった。