深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~



「……ここではなんです。昨日の公園で
話しましょう。…私達が見た夢について。
私達の親について……呪いについて」


1度くるりとざわざわと警察の声が
するトンネルを悲しげに振り向き
なにも言わずに歩き出した恢斗。


「でも警察の人が後で事情聴取するって…」


莉香の言葉に恢斗は背中を向けて答える。


「別にいいでしょう。こっちだって命が
かかってますしね。また後日聞かれたら
答えましょう」


そう言って悪びれもせず歩き続けた。


私もそれが今は最善だと思う。


「柚姫……絶対、呪いを解いてみせるから…
柚姫達の死、無駄にはしないから…」


涙がこぼれないように
上を向いて呟く。


その空は皮肉なまでに朝日が上り眩しいくらいの晴天の空だった。


莉香は隣で静かに涙を流しながら
トンネルに向かって手を合わせていた。


あの場では強引に私をトンネルから連れ出した莉香だけど


悲しかったに決まってる。


「…」


隣に寄り添って同じように手を合わせ
柚姫に別れを告げる。


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