深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
脳裏には楽しそうに笑う柚姫、
泣いている柚姫、
怒っている柚姫……
たくさんの柚姫が浮かんでは消え、
思い出が駆け巡る。
でも、いつまでも悲しんでなんか
いられない。
今出来ることを全力でやろう…!
呪いを解くことが不可能なんて誰も
決めてないもん。
だったら足掻いて足掻いて
絶対に生きてやる…!
だって私達には柚姫達が見守ってくれてる
はずだから……
「…澪夜、さっきはごめんな。肩掴んだりして……」
「ううん。智弘は悪くない。もう、大丈夫だよ」
…実は嬉しかったりしたしね。
謝ってくれた智弘に笑顔を向け、
キッとトンネルから踵を返し前を見据える。
「生きて呪いを解いて落ち着いたら
3人のお墓参りにいくわよ!」
瞳に力強い決意を灯す莉香。
それに私はしっかりと応える。
「うん!呪いなんて抗ってやる……!
絶対に絶対に負けたりしない…!」