深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~


そんな思い出が詰まってる
ここにまた来るなんてなぁ…


まあ目的はそんな安易なもの
じゃないけれど。


「すいません」


恢斗は周りも見渡さずに
一直線に受付に向かうと


椅子に腰掛けてカウンター越しで
作業をしている受付の女の人に


声をかけた。


「はい、なんでしょう?」


「すみませんが、こちらに事件について書かれた記事とか新聞…ありませんか?」


恢斗にそう聞かれた女の人は
隣で座っている人と


相談を始めた。


これでなかったらどうしようもないけど…


「はい、お目当てのものがあるかは
わかりませんが向かって左側の
1番奥の本棚にありますよ」


そんな心配をよそに
女の人は笑顔で答えてくれた。


右側は子供コーナーだったけど
左側のスペースは真反対で


学生や社会人が集う
調べ物や読書用のコーナーだった。


白い壁を眺めながら
女の人に頭を下げると1番奥の
本棚へ向かう。


数多くある本棚を横目で見ながら
歩いていくと


《ニュース・歴史》と書かれた
数段の本棚がずらっと並んでいた。
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