深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
「えっあ、ありがとう…」
やっぱり意地悪な所もちょっぴり
あるけど優しいな、なんて思いながら
受け取った明太子のおにぎりを開けて
口に入れた。
「おいし…」
程よくきいた塩の味と
明太子のぷちぷちとした食感がたまらない。
なんて堪能していると
隣にいる智弘の顔がきゅっと引き締まった。
「……今日、全て終わらせよう」
「……うん」
私は返事を返すと
枕元から古ぼけた日記帳を取り出し
両手でしっかりと持って掲げてみせた。
「これを媛乃に見せて、魔莉乃の想いを
分かってもらえれば、きっと……」
正直、確証はない。
だけど魔莉乃がわざわざ
壁掛け時計に日記があると教えてくれたり
魔莉乃の記憶を見た時に
魔莉乃が日記を見せてほしいと
言っていたから
それが私達の中の「確信」になっていた。