深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
ここまできたんだ。
犠牲を無駄にはしない。
「トンネルに入れば媛乃が俺達を
殺そうと出てくる」
智弘が私の方を見て話し始めた。
「…そこで殺される前になんとかして
日記を見せるんだよね」
「ああ」
智弘に続けて私も声を上げた。
でもやっぱり不安はあった。
「一か八かの賭けになるね…」
「……媛乃が正気になってくれる事を
信じるしかねぇな……」
媛乃は悪霊に近づいていっているらしい。
1日目の夢で依子さんが
悪霊になるからもう人を殺すのはやめて、
と訴えていたから。
だとしたら、話が通じるかどうか……
「…っ」
今になって恐怖が芽生える。
もしかしたら数時間後には八つ裂きになって
死ぬかもしれないのだ。