深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~


最初は、違和感。


智弘の声が途中で途切れたから。


あれ、おかしい…


でもだんだんと自分の身に起きている
異常に気づき始める。


いくら静かだったとはいえ
なにも、聞こえない。


鳥のさえずりも、風のそよぎも。


あ……


妙に体が熱くなり力が抜けていく。


体を触ってみると
ぬるりとした液体が手についていた。


これ…私の、血?


「…澪夜……!?」


智弘の叫びもどこか遠くて。


どんどん赤い液体は私の体から
流れる。


力が入らない首を
一生懸命動かし


原因を探ろうと体を見る。


…私の体に1本のナイフが
突き刺さっていた。
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