深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
「うーん……」
声に出して唸ってみる。
再び朝見た夢を脳内で再生してみた。
あの夢はそもそもただの夢なのかな?
…松林君、無事だよね……?
疑問を重ねながらゆるゆると首を振った。
夢に出てきた苦しんでいる松林君を
思い出し、身震いする。
他にも、いろいろ大事な部分があった。
『媛乃』って言ってたかな?
女の人と、媛乃。
話の流れから幽霊だと思うんだけど…
この2人は幽霊トンネルと関わりがあるっぽかった。
多分この噂の発端である
殺人事件と関係があるんだろう。
ただの夢にしては
私の知らない名前や声。
これは、ついに心霊的なにかかな…?
あとでみんなに話してみよう。
試行錯誤しながら
もぞもぞと布団から抜けると自室から出て、
学校へと向かう為リビングへ足を運ぶ。
まだハッキリしない意識の中、
リビングの真ん中へ。
そこにあるのは洋風な家には
似合わないような大きい
仏壇だった。
私は仏壇の前に座り込み、
静かに目を閉じると
仏壇に並んだ2つの遺影に
そっと手を合わせた。