『好き』を伝えたい
「仲村さんの資料だけに頼ってるヤツだっているからね。お前が頑張れよ!って叱るけどさ」
主任の立場も辛いわけよ…なんて苦笑いをしているけれど、櫻井主任は部下から見れば、厳しいけど優しい。直すべきところはちゃんと指摘し教えてくれる。人を導く力がある人だ。
「…だからさ、仲村さんいなくなっちゃうの、けっこう痛いんだけど…」
急に落ちた声のトーンにドキッとし、顔をあげると櫻井主任と目があった。
「辞めちゃうんだって?今月末で契約更新しなかったって聞いた」
真っ直ぐな視線に一瞬たじろいだが、私は小さくうなづいた。
「ウチ、居心地悪かった?仕事頼みすぎてたよね、ごめんな…」
「違います!」
申し訳なさそうに頭をかく主任の言葉を強く否定した。
「違うんです。本当に良くしていただきました。働きやすくして頂いたし、派遣なのに仲良くもしていただきました。仕事も全然楽しくて…」
「じゃ、なんで?」
主任の立場も辛いわけよ…なんて苦笑いをしているけれど、櫻井主任は部下から見れば、厳しいけど優しい。直すべきところはちゃんと指摘し教えてくれる。人を導く力がある人だ。
「…だからさ、仲村さんいなくなっちゃうの、けっこう痛いんだけど…」
急に落ちた声のトーンにドキッとし、顔をあげると櫻井主任と目があった。
「辞めちゃうんだって?今月末で契約更新しなかったって聞いた」
真っ直ぐな視線に一瞬たじろいだが、私は小さくうなづいた。
「ウチ、居心地悪かった?仕事頼みすぎてたよね、ごめんな…」
「違います!」
申し訳なさそうに頭をかく主任の言葉を強く否定した。
「違うんです。本当に良くしていただきました。働きやすくして頂いたし、派遣なのに仲良くもしていただきました。仕事も全然楽しくて…」
「じゃ、なんで?」