今来むと~あやどるの百人一首小説第2弾~
寒さを増してあげて、待ちくたびれる女性の辛さを増幅させるためだ。


さて、この歌は、実際に【待たされた女性】が詠んだものではない。


実は、【待たされた女性の気持ちを想像した第3者】が詠んだものなのだ。


その作者は良岑玄利。父に『天津風』を詠んだ僧正遍昭を持つ、平安時代の歌人だ。


愛梨はそんな良岑玄利になりきってこの小説を書いた。


すらすらと筆が進み、筆の圧が気持ちよかった。


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