唐突なファンタジーは運命と共に。
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Raru.side

その日は随分と平凡で当たり障り無い1日

に、なる予定だった。

そう、

"だった”のだ。

いつもと同じように朝を過ごし、いつもと同

じように学校へと登校したあとの話である。

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___キーンコーンカーンコーン

「やっと終わった〜!っと、飯食いに行ってこよっかな。」

「おっうじっさまぁ〜!(笑)」

「飯食いに行こうぜ〜!!」

お、来たなあいつら!

ってか、トーニョのやつまたからかってやが

るなw自分は敬う気サラサラ無いくせにw

『あいつら』とは、

フレデリク・ボーヴォワールこと、フランと

アントニオ・エルナンデスこと、トーニョの

ことである。

二人は俺様の幼馴染みで、よくつるむ。

気が置けない友だちだ、要するに、

まぁ、『悪友』ってやつだ。

それはそれとして、

「おう!腹減ったから学食早く行こうぜ!」

腹が減ってはなんとやら。だ!

飯食うぞ、めし!

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「ふぅ〜。食った食った。」

「もうお腹いっぱいやんなぁ。」

「だねぇ〜。こうお腹いっぱいだと動く気も失せるよねぇ〜。」

そんな訳で、俺様、トーニョ、フランの3人

は食堂の2階のラウンジのソファーで見事に

だらけてい、た。

……?



……!?



「ラル?どうし……って、ん?なんだ?この気配は……っ!まさか!?」

「トーニョ?」

「せやなぁ、俺もラルとフランと考えとることはいっしょやで?」

普通の人よりも感覚が鋭敏な半獣人(ワービー

スト)の中でも特に感覚が発達し、第六感まで

も持つと言う狼男(ワーウルフ)である、トーニ

ョが言うんなら間違いは無いだろう。

この気配はおそらく魔獣の中でも割と一般的

なレッドドラゴンのものだ。

だが、少し様子がおかしい。

興奮している様だ。

魔力の流れ方がおかしい。

何故だ?

それに、なんか


_________イヤナヨカンガスル。

……。

よしっ。

「なぁ、フラン、トーニョ。
俺様といっしょに午後の授業サボらねぇ?」

「は!?まさかお前、見に行く気かよ。」

「今回は割と危険やとおもうで?」

「ああ、でも、嫌な予感がするから。んで?お前らはどうすんだよ。」

「はぁ〜。お前がそういうなら、ついて行った方がいいんだよなぁ、お前のそういう予感って、割と当たるし?」

「それに、このままやと学園の敷地荒らされて生徒に影響なんて出たら最悪やし、後味悪すぎるわぁ。」

「助かる。お前らが居るとかなり楽だしな!ありがとな。」

「……なんか、お前が真面目にお礼なんかいってるとキモいなwお兄さん鳥肌立っちゃったw」

「ラルなんか変なもんでも食ったん?w」

「んなっ!俺様がせっかく真面目にお礼言ってやったのになんだよその言い草は!!」

「ごめんごめんw悪かったって、ほらラル機嫌なおせよw」

……。
まぁ、いつものことだし良いか。

(いいのか?)

俺達は学園の外の森へ急いだ。
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「グルォオオオオオオオオオオオ___ン」

薄暗い森にレッドドラゴンの唸り声が響く。

その呻き声を辿っていくと、

目の前に


ぽっかりと巨大な闇が口を広げていた。

レッドドラゴンの唸り声は

この中から聞こえてきているようだ。

「おい!ラル危ないって!!」

フランの制止も聞かずに中を覗き込む

レッドドラゴンの姿はもう見えなくなっていたが、

俺様は聞いてしまった



『呪文』




それは、俺様がよく知っている、呪文だ

俺様、以外、知らないはず……っ



キィイイイイイイイイイイイ_______



突如、
頭が割れそうなくらいの頭痛が俺様を襲った

「__ッッつぁあ゛」

「ちょ!?ラル大丈夫!?」

「ぐッ…なんかッ……耳が…痛いっ…。」

そして、俺様は思い出した。


“アイツ”


の事を。

この『呪文』は“アイツ”のものだ、

“アイツ”が俺を呼んでる。

“アイツ”が怖がってる

助けに行かなきゃ。

でも、久しぶり……だな。


__俺は“アイツ”の希望だから。

“アイツ”は俺の希望だから。__

……早く、会いたいな
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そして俺は何のためらいもなく

足元に広がる闇へ飛び込んだ
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