見えない・・心

···溢れる想い


それからは、週三回
高城先生が教えてくれた。

先生は、優しくて
教え方も上手で
私は、毎回
先生が来るのを楽しみにしていた。

そんな、先生に
私は、日に日に惹かれていき
気持ちが溢れてきて
バレンタインデーのときに
先生に渡すと
「俺が、もらっていいのか?
義理でも嬉しいよ。」
「パパと佑斗君と・・先生にだけ。」
と、言うと
頭をポンポンとしてくれた。

ホワイトデーのときは
先生から可愛いクッキーを貰った。

私は、嬉しくて
大切に食べた。
残しておこうと思ったら
かすみちゃんに酷く笑われて。

その年の先生の誕生日には
上がった成績と
ネクタイをプレゼントした。
先生は、
「榎音には、教えることないくらいだ。
もう、俺がいなくても
いいんじゃないか?」
「いや、先生来ないなら
勉強しないから。」
と、言うと涙が溢れた。

先生は、親指で涙を拭いてくれて
そっと、抱き締めてくれた。

その行動に・・・・
「先生が、好き
大好きなの。」
と、言うと
私を胸から離して
「榎音、俺は妻を心から愛している。
榎音は、榎音と同じ年の人と
付き合いなさい。」
と、言われたけど・・・
首をふり、先生に抱きついた。
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