見えない・・心

···榎音


榎音・・・・


もう、会うことはない。
忘れよう・・・

もう‥‥‥
理人のお家にも行かないように・・


こんなんじゃ、だめだ。
パパにも心配かけて・・・

明日からは、また
今までのように・・


理人には、
『無事に着いたよ。
  心配いらないから。』
と、ラインを返した。




次の日からも・・
研修と論文にと
忙しく日々を送っていた。






理人も、試験と論文に毎日
追われていて

二人は、
ラインやメール、
たまには、電話で
連絡を取り合う日々を送っていた。



毎日・・

何事もない日々が続いて
私は、先生と再会した事も
夢ではなかったのかと
思えるぐらいに・・・

今日は、大学に寄り
教授と話していたら
帰りが遅くなってしまって
急いで帰宅しようと
大学の建物を出ると

「榎音」・・・・

この声‥‥‥は‥‥‥

  ・・先・・生・・・

「榎音っ」
と、また呼ばれて


「・・・・・先・・生・・」
と・・・振り向くと・・


不安そうに‥‥‥
深刻そうな・・・
顔をして立っている
先生を見て・・・・・・
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