見えない・・心
···蛍
私は、荻野 蛍(おぎの けい)
大学では、教育学部で
高城 理人君と同じだった。
入学式の時に
理人君に一目惚れして
ずっと、理人君の追っかけをしていた。
だが、一度も·····
そう、一度も·····
彼の目に私が映ることなかった
でも·····それでも····
理人君の周りにいたかった。
だけど
理人君に、綺麗な彼女ができて
諦めようとしたが、
中々、諦めきれなかった。
大学を卒業して
幼稚園勤務が決まっていて
四月前から、手伝いに行ったりしていたら
友達からラインがきて
理人君が、彼女と別れて
傷心だから、励ます飲み会をやるみたい
と、知らせてくれた。
私は、心配もあったから
行く事にした。
卒業後にあった理人君は、
なんか疲れていて、顔色も悪く
みんなにも申し訳ない
と、言いながら飲んでいた。
時間が経ち
みんなが、かなり出来上がった時
私は、理人君のそばに行き
「理人君、大丈夫?」
「ううん?だれ?」
「はっ、一緒の学部だった荻野」
「荻野?荻野だれちゃん?」
「蛍です。やはり、覚えてない?」
「う~ん、ごめんね」
「ううん、大丈夫。」
「じゃ。蛍、飲もう。」
私は、理人君に覚えて
もらえてなかったけど、
色々話せて楽しかった。
やはり····好きだな·····と思い
「私で役にたつなら‥‥利用して」
と、言うと
理人君は、首を横に振るが
私は、大丈夫の意味で
テーブルの下で、
理人君の手と繋いだ。
少し、すると理人君は、ギュッと
手を握り返してきて
私の顔を熱い眼差しで
みてきたから
『でよう。』
と、口パクで言ってから
二人で抜け出した。