見えない・・心
···淕
淕・・
顔を見ながら
話しをしたかったが
それは、許されないと
理人の部屋の前で
謝罪と榎音との出会いを話した。
俺が、部屋に戻り
榎音とかすみに連絡していると
“バターン”と、玄関が閉まった。
いつか、いつか、わかってくれたら
そんな風に考えていた。
今は、そっと‥‥‥‥
榎音は、泣いていたが
「恋は、うまく行くばかりではないだろう
別れる人もいれば
つき合い始める人もいるんだから
俺達の場合は
たまたま、俺と理人が
親子だっただけだ。
榎音は、俺と離れられるのか」
と、言うと
「・・・無っ・・理‥」
「俺は、離すつもりは毛頭ない
榎音の仕事がおちついたら
籍を入れたいと
思っているほどだ。」
「えっ、せ・・き?・・」
「ああ、俺は初婚でもないし
榎音より、かなり年上だから
嫌かもしれないが・・」
「‥‥‥‥‥イヤ、ジャナイ‥‥」
「くくくっ。そうじゃないと困る。
また、きちんと伝えるつもりだから。
だが、理人の事は、しばらく
ほっておくつもりだ。」
と、話してから電話をきった。