見えない・・心
···理人
理人・・
身体を壊して
榎音に迷惑をかけてしまった。
でも、俺のために
甲斐甲斐しく
世話をしてくれる
榎音・・
やはり、好きだ。
手放したくない。
夜中に目が覚めたとき
俺のベットに頭をおいて寝ている
榎音を俺のベットに引き上げて
抱き締めて寝た。
久しぶりの榎音の体温
匂い・・
たまらない。
月曜日から
教師として教壇に立つ
俺は、親父の住む
マンションから
出て独り暮らしを
しようと思っていた。
あの日一晩を共にした奴の
友達から、俺のダチが
かなり文句を言われたらしい。
その子にもダチにも
申し訳なかったなあ
と、思っていた。
榎音には、帰るときに
お礼を言って
まだ、改めて
お礼をしたいと
伝えた。
親父がいないことにも
何も疑問はなかった。