見えない・・心
···過ち
「あなたが・・高城君が、
ホテルに置き去りにした子ね。」
「えっ、あのときの?
ごめんね。
いや、あの時は、申し訳ない。」
「あっ、いえ。」
と、蛍。
「あっ、いえじゃないでしょ、蛍!
あなた、怒りなさいよ。
あんなに泣いていたのに。」
「あ・・だって・・
あのときは、悲しかったから。」
「本当に、申し訳ありません。」
と、理人は頭を下げた。
「あっ、いえっ、頭上げて下さい。」
と、蛍が言うと
広美は、呆れていた。
すると、潤平が
「きちんと話をしよう。」
「あっ、はい」
と、蛍。
「あの‥‥っ・・・」
「ああ~、もう、私が簡単に説明する。」
と、広美。
「あのね、蛍のお腹には
赤ちゃんがいるの。
わかる?あなたとの子ども。」
「・・・えっ‥‥まじで?」
「あっ、いえっ、あの‥‥
私は、高城君に責任を
とってほしい訳じゃないの。
本当は、知らせるつもりもなかったから。
ただ、これを書いて欲しくて。」
「蛍は、あなたに知らせないと
言ったんだけど、私が無理矢理に
潤平君に相談したの。」
「ああ、俺もどうしたらいいかわからなくて。
お前に取り敢えずは、話さないと
どうにもならないと。」
「君は、どうしたいの?」
「仕事始めたばかりで、
会社に迷惑かけられないし。」
「謝ってすむことではないけど。
本当に、なんて言ったら
いいのか。」
「高城君は、蛍を好きになっては
くれないの?一緒に子供を育てて
行こうとは思えないの。」
「・・すまない。」
「あのね!あなたね!
「いいのっ、いいの、広美。
ありがとう。
高城君が、私に気持ちないの
わかっていたんだから。
ごめんね。
こんな話で、さあ、帰ろう。」
一応、承諾書は書いてもらったから
蛍は、まだ文句を言っている
広美をつれてカフェをでた。
支払いは、理人がすると言った。
潤平から
「これでよかったのか?」
「良いも、なにも
他にどうしたら
良いのか、わからないよ。」
と、話した。