見えない・・心
···気づかずにごめんね
榎音は、気づいてあげれなくて
ごめんね
と、口にだしながら
お腹をそっと撫でた。
体調が悪いのと
お腹回りが・・とは
思っていたが
本当にストレスからくるもの
と、思っていた。
かすみちゃんが言うには
悪阻のない人も沢山いるって。
ああ‥‥‥
淕の子だ。
ごめんね
私のせいで、パパのいない子に
なって・・
考えているうちに
深い眠りに入って行った。
かすみが、榎音の着替えなどを
持って戻ってきたとき、
榎音は眠っていた。
だが・・
榎音の顔に涙の後があり
かすみは、堪らない気持ちだった。
仕事で、すれ違う事が多くても
気づいてあげれなかった。
『ごめんね』
と、言いながら
涙を拭いてから
榎音の小児科の師長に
連絡を入れた。
彼女は、私の後輩でもあるし
日頃から榎音を気に入っていたから
「ゆっくり休養させて欲しい」
と、言ってくれた。