見えない・・心
···産みたい
翌日は、エコーで検査したり
内診や触診があり
張り止めや栄養の点滴
赤ちゃんの心拍計がつけられた。
トイレは、個室にあるが
しばらくは、ベットから
降りることもダメだった。
榎音には、凉とかすみ、佑斗が
交代でついていた。
凉は、今まで
榎音に何もしてあげてないからと
休暇を取って付き添っていた。
凉の中では、複雑な思いもあったが
榎音と一緒に、お腹の子のエコーや
心電図や、画像を見ていく内に
可愛さが溢れてきて
無事に産まれてきてほしい
それだけになっていた。
そんな夜、榎音は凉とかすみに
「パパ、かすみちゃんや佑斗君に
沢山心配やご迷惑おかけして
すみません。
私は、この子を産みたいと
思っています。
父親のいない子に
なるけど。
大事に大切に育ててみせるから
見守ってほしい
お願いします。」
と、言った。
凉もかすみも
「まあ、榎音以外にも
溺愛するやつが、三人いると
言うことだな。」
と、言うと
かすみも大きく頷いていた。
榎音は、
「・・・あっ、ありがとうパパ。
ありがとう、かすみちゃん。」
「ただ、本当にいいの?榎音。
知らせなくて。」
と、かすみ。
「うん、もうこれ以上
邪魔したくないと思っているの
それに、淕は結婚の挨拶もきちんとパパに
したいと言っていたのに
私が、それを壊したんだから。」
と、言うと
かすみは、何かいいかけたが
凉が
「榎音の思うようにしなさい。」
と、言ってくれた。