見えない・・心

···対面

叶夢は、
「ママっ！！」
と、榎音に抱きついた。

「かすみちゃん、なぜ？」
「うん？理人君に相談されて
兄さんが叶夢を連れていけって。」
「ええっ、パパが？」
「うん。あっ、淕。
久しぶり、あなた全然変わらないね。」
「かすみ、どういう事だ？」
と、淕が言うと

叶夢が、淕をツンツンとして
「ねえ、パパ？」
と、淕に聞いた。

榎音とかすみは、
びっくりしていたが

淕は、
「ああっ、きっと
　　　パパだと思う。」
と、言った。

すると、叶夢が淕に手を出したので
淕は、叶夢を抱き上げて
高い！高い！
と、すると
叶夢は、
「きゃっ！！きゃっ！！」
と、騒いでいた。

叶夢と遊びながら
「榎音。説明して？！」
と、淕。

かすみにも
「話してあげなさい。」
と、言われて
榎音は、あれからの事を
かいつまんで話した。

淕は、涙を瞳に沢山ためながら
「とむ、頑張ったんだな。
偉いぞ！ママの云うことも
ちゃんときいてる？」
「うん。とむ、お利口？」
「ああ、お利口だ。」
と、叶夢に伝えながら　
叶夢を下に降ろしてから

「榎音。すまない。
大変だっただろ？
でも、二人とも何事もなくて
無事でいてくれて本当に良かった。」
と、頭を下げながら言った。