見えない・・心
16☆☆最終章

···変わらず愛している


二人は、淕が日本に滞在中
沢山話し合った。

榎音の父親の涼も交えて
かすみや佑斗を交えて
理人や蛍とも

佑斗は、淕にガミガミ・・・
言っては、かすみや榎音に
叱られていた。

そんな佑斗を見て、
淕は、苦笑いをしていた。

二人は、同じおもいでいた。

『今は、このままで・・・』

自分達のわがままばかりを
通すわけにはいかない
淕のドイツの大学や
榎音の病院。

淕も榎音に無理矢理
看護師をやめてほしいとも
思っていない。

榎音も淕に日本に戻ってきて
欲しいとは思っていない。

それなら現状維持・・・と
なった。

叶夢にも、毎日話した。

淕は日本に滞在中の間は
叶夢を離さずに
叶夢のそばでずっと過ごした。

淕がドイツに
戻る日には、泣いたが
淕は、叶夢を強く抱き締めて
「叶夢、ママを頼むぞ」
「うん、パパ約束だよね。」
「ああ、叶夢しか出来ないだろ。」
「うん・・うん・・。」
「榎音、頼むな。
離れていても、いつも二人の事を
思っている。
榎音・・愛してる。」
「私も変わらず・・淕を愛してる」
淕は、二人を抱き締めて
日本を飛び立った。
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