誰も知らない彼女
メモを書いた人物の正体にびっくりしていると、周りの子たちがなんだなんだと言わんばかりに集まってきた。
「それ、なに? メモなの? 手紙なの?」
そのひとりが顔を覗き込ませるが、その前にネネが私の手からメモを奪い取った。
「これがメモなのか手紙なのかはわかんないんだよね。でも、これを書いたのは朝丘若葉だってことはあきらかだよ」
ネネのその声で、彼女たちが一斉に目を見開いてネネのほうを見た。
ネネの口から若葉の名前が出てきたことにびっくりしているのだろう。
彼女たちがびっくりしている間に、ネネはポケットからスマホを取りだして誰かに電話をかけた。
ネネがかけた相手は言うまでもない。
『もしもし?』
「あっ、秋帆?」
『うん、そうだよ』
ネネはスマホ越しから聞こえてくる秋帆の声に安心しながら、今さっきあった出来事を秋帆に話しはじめた。
私の机の中に入っていたメモのようなものの対処をしてくれるだろうと思ったからかもしれない。
数十秒話し込み、やっとで秋帆との通話を終えた。
スマホをもとあった場所に戻し、ネネが私のほうに体を向けた。
「抹里ちゃん。秋帆が由良と一緒にこっちに来るって。それまでしばらく待っとこ」
「……うん」
「それ、なに? メモなの? 手紙なの?」
そのひとりが顔を覗き込ませるが、その前にネネが私の手からメモを奪い取った。
「これがメモなのか手紙なのかはわかんないんだよね。でも、これを書いたのは朝丘若葉だってことはあきらかだよ」
ネネのその声で、彼女たちが一斉に目を見開いてネネのほうを見た。
ネネの口から若葉の名前が出てきたことにびっくりしているのだろう。
彼女たちがびっくりしている間に、ネネはポケットからスマホを取りだして誰かに電話をかけた。
ネネがかけた相手は言うまでもない。
『もしもし?』
「あっ、秋帆?」
『うん、そうだよ』
ネネはスマホ越しから聞こえてくる秋帆の声に安心しながら、今さっきあった出来事を秋帆に話しはじめた。
私の机の中に入っていたメモのようなものの対処をしてくれるだろうと思ったからかもしれない。
数十秒話し込み、やっとで秋帆との通話を終えた。
スマホをもとあった場所に戻し、ネネが私のほうに体を向けた。
「抹里ちゃん。秋帆が由良と一緒にこっちに来るって。それまでしばらく待っとこ」
「……うん」