ヘタレンくんときらめきミキちゃん
彼が二股をかけているのに気づいたのは、本当にこの間で、それからスピード破局。



彼は元々この辺の人じゃなくて、地方から出てきた人だった。

彼には地元にずっと付き合っている彼女がいた。

もう、この時点でサイテーな奴だ。でも彼はかっこよくて、優しかったから、あたしは二股をされたなんて信じられなかった。



彼だって、あたしとは遊びじゃないって言ってた。本当に、ちゃんと好きだって。

でも、もう会えないって言われた。



地元の彼女に結婚しようって、逆プロポーズされたんだって。

その彼女はすごくお金持ちの社長さんで、彼はまだ学生のあたしじゃなくて、彼女を選んだ。



あたし、二番目だったんだ。



フラれてから、あたしはお兄ちゃんに彼と別れたことを言った。



お兄ちゃんはあたしの話を聞くと、すぐに彼のところへすっ飛んで、それから、鼻血を出して帰ってきた。



あたしはそれがちょっとだけ嬉しかった。
< 3 / 12 >

この作品をシェア

pagetop