あずゆづ。
ただ、ごつごつしたものに私の体を支えられている感覚。
―――んんん!?!?
「!?」
バッと上を見ると、
心底嫌そうな表情を浮かべているゆづくん。
ま、ま、まって。
この状況はまさか。
私は無意識に触れていた、その『ごつごつしたもの』に視線を落とす。
鍛え上げられた腕。
引き締まった腕。
しかも血管がしっかりと見えている。
関節ごとにごつごつと出ている骨がまた筋肉の良さを際立たせている。
「……っ」
こ…っ、これは…!!
ゆづくんの……き、きんに…
「くううあああ!!!」
「はあああっ!?」
たまらず上を向いて叫んだ瞬間、私の鼻から噴射された血。
ああ、私
まさかここまで筋肉フェチだったなんて……。