あずゆづ。
「……ゆづくん」
すごく嬉しくなって、にこりと笑ってゆづくんの名前を呼んだ。
「……なに、へらへらしてんだよメガネ」
「メガネは今かけてないもん!!」
「うっせえ……」
ぱっと、私から目を逸らしてしまったゆづくん。
しかし私は、負けじとゆづくんと目を合わせようとする。
「もう一回!!ちゃんと!!呼んで!!」
「い・や・だ!!!」
しかし、頑として目を合わせまいと避けていくゆづくん。
そこまで私と目を合わせたくないのかなあ…。
きゅううっと涙をためていたときだった。
「あずさ」
「っ」
ぽつりと呼ばれた私の名前。
顔をあげると、顔を真っ赤に染めたゆづくんがいた。
「……えへへ…なあに?」
「……教えろ」
「うん!!」