あずゆづ。

いつもそうやって私をからかって面白がって……!!

ゆづくんの手をどけようとしたときだった。



―――ちゅ


「!?」


ゆづくんに視界を遮られていたせいで

何が起きたかわからなくて。


ゆづくんの手が避けられたときに見えたのは


満足そうな、意地悪い笑顔。



「なにが『もしも』だ」


「……っ」


かああっと、熱くなる私の顔。


「ず、ずるい……」

「あ?」

「私だけ恥ずかしい思いしてずるい!!」



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