あずゆづ。

ぷくっと、両頬に空気を入れて膨らませて

思いっきりゆづくんを睨む。


「それ、逆効果」

「え」


しかし、ゆづくんの片手が伸びてきて、

私のほっぺたに溜められた空気を『ぷうっ』と音を立てて抜かれる。



「てめえは、とっくに俺に惚れてんだろ」

「んっ!?」


そのまま、再度唇を重ねられた。


「……っ」


くらくらして、恥ずかしいとはまた違う感覚が私を襲って。


「…っ、ゆ、ゆづくんは…?」


唇が離れた瞬間に、反撃を試みた。


「は?」

「だから……ゆづくんは??」


私ばっかりゆづくんを好きなんてずるい。


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